8月2日の書庫

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ジェーン・スー『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』感想

ジェーン・スーさんの『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』を読みました。

女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。

面白かったです。軽快に飛ばしまくるエッセイです。

 

これは個人的な意見なのでサラッと流してもらいたいですが。

「こういう本」って読む人を選ぶと思うのです。

「こういう本」って具体的に上手く言い表せないですが、んー、

・女性性あるあるなネタ

・「敵」の存在がうかがえる雰囲気

・苦闘している話

・頑張りたいけれど頑張れない、けれど頑張りたい

ことを書いている本。んー。

 

難しいのですが、「こういう本」って男性は読むのかしら?と思うのです。私が男性なら、このタイトルの表紙が本屋さんにズラー―――――っと並んでいて、手にとろうとは思わないと思うのです。読もうと思わないのかなって。でも、私はこの本をぜひ色んな人に手にとってほしいのです。別に女だけじゃない。色んな人に通じる話じゃないのかなって。

この本は確かに「こういうこと」を軽快にテンポよく描いているけれど、それだけじゃないし、エッセイとして上質だと思うのです。上質なのは、多分ジェーンさんのお人柄だと思うのですが、自分で編み出された生活知であり、人生観としてそれぞれのエピソードがまとめられているからだと思います。さらには、それが押しつけがましく無く「人間って、こうあるべきよね!!!」要素がまるでないところ。それが上質さなのだと思います。少なくとも私が感じたことですが。

 

つまるところ、エッセイとはその人が生きる上で得た経験知の集合体なのです。それに性別とは年齢とか関係あるのかな、人間という共通点があれば、エッセイってある程度は楽しく読めるものなのかもしれないと思いました。価値観が近い方がより楽しめると思います。

 

ジェーンさんの考え、読んでいて興味深かったです。

ちょっともう忘れているところがあるので、機会があればもう一度読み直したいです。

 

 

ジェーン・スーさんの『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』を読みました。