8月2日の書庫

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境界/綾辻行人『人形館の殺人』感想

綾辻行人さんの『人形館の殺人』を読みました。

人形館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

正常と異常の反転の瞬間

謎が解明されていく楽しみもあると思うので、あまり物語の内容に踏み込んだことは言えませんが…。とても面白かったなと思ったのは、ある瞬間に世界がガラッと変わるカタルシスというか驚きというか。びりびりっと鳥肌が立つ瞬間が確かにあって、それが良かったです。今まで自分が見てきた世界はなんだったのか…もう一回ぱらぱらとページをめくって確かめたくなります。それが良かったですね。

 

色々と怪しそうな人が出てきます。誰がどんな人だったのか、考えながらぜひ読んでみてください。裏切られるかもしれないし、やっぱりなとほくそ笑むのもいいでしょう。

 

悲しい物語でした。こういう結末にならない未来もあったはずなのだけれど、どうしたらよかったのか。考えてしまいますね。

 

綾辻行人さんの『人形館の殺人』を読みました。