8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

さ行の作家

島本理生『匿名者のためのスピカ』感想

島本理生さんの『匿名者のためのスピカ』を読みました。 私はこの本を読んで「七澤君!!!」となりました。案の定女性読者に人気の登場人物らしい。主人公の笠井君よりよほど「七澤君」だろう。でも七澤君は主人公ではありえない。直感的に、それは間違いが…

アリ・スミス『ホテルワールド』感想

アリ・スミスの『ホテルワールド』を読みました。 難しかったし、読むのに苦労した、というのが最初の感想。でもそれが悪くない感じ。むしろこの難解さ、複雑さがこの本の魅力だと言ってしまってもいいのではないか。5人の登場人物たちの混沌とした思考。連…

坂口恭平『cook』感想

坂口恭平さんの『cook』を読みました。 料理って実践だよな、と思う。創造的。その通り。料理研究家の土井さんの著作を読んで「なるほど」と思ったのは、人は料理に対して厳しすぎるところがあるということ。もっと軽やかに、作っていいはずだ、料理ってのは…

アリ・スミス『秋』感想

アリ・スミスの『秋』を読みました。 めっちゃ良かった…。読んでいて楽しかったし沁みました。 EU離脱ブレグジットに揺れるイギリスが舞台です。眠り続ける時間が長くなった101歳の老人とその傍らで本を読む女性エリサベス。彼女の今と過去と老人ダニエルの…

コーリー・スタンパー『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』感想

コーリー・スタンパーの『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』を読みました。 ただただノリで叫ぶなら「最高にエキサイティングした本!」でした。めっちゃ刺激的で面白い本です。この本、歩く人におすすめしたい。いいから読め。 私はどこか勘違い…

ベルンハルト・シュリンク『週末』感想

ベルンハルト・シュリンクの『週末』を読みました。 新潮クレスト・ブックスを片っ端から読む、みたいなチャレンジをしているわけではないですが、図書館の開架をめぐる中で一つの判断基準にはなる。今回も新潮クレスト・ブックスから。 まず表紙がいい。た…

ミランダ・ジュライ『あなたの選んでくれるもの』感想

ミランダ・ジュライさんの『あなたの選んでくれるもの』を読みました。 映画の脚本の執筆に行き詰った著者が、フリーペーパーに売買広告出す人々を訪ね、話を聞き始め、その内容をまとめたフォト・インタビュー集。 プロの写真家の方なのだろうけれど、差し…

スズキナオ『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』感想

スズキナオさんの『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』を読みました。 定期的に書店通いをしていると、気になるものの買っていない本は嫌でも目に入ってきます。この本も私にとってはそういう本でした。たまたま図書館で借りることができたので…

佐久間裕美子『真面目にマリファナの話をしよう』感想

佐久間裕美子さんの『真面目にマリファナの話をしよう』を読みました。 うわああああああい。面白かったです。固定概念がまた一つ崩されたというか、新しい世界が見えてきたというか、いや、疑うことなく考えることなく受け入れることってめちゃめちゃ怖いな…

想田和弘『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』

想田和弘さんの『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』を読みました。 なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか (講談社現代新書) 作者:想田 和弘 発売日: 2011/07/15 メディア: 新書 これは学生時代に読んだと記憶しているのだけど、改めて読み直したくなった…

あなたはひた走る/柴崎友香『寝ても覚めても』

柴崎友香さんの『寝ても覚めても』を読みました。 寝ても覚めても 増補新版 (河出文庫) 作者:柴崎友香 発売日: 2018/07/20 メディア: Kindle版 こうあってほしい、といういわば押しつけのような、祈りなのか願いなのかが他人に届くことは無いのだということ…

マーセル・セロー『極北』感想

マーセル・セローさんの『極北』を読みました。 極北 (中公文庫) 作者:マーセル・セロー 発売日: 2020/01/21 メディア: 文庫 Twitterのタイムラインで見つけてからずっと読みたかった作品でした。ようやく読むことができました。いや~良かった。昨今の世界…

島本理生『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』感想

島本理生さんの『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』を読みました。 わたしたちは銀のフォークと薬を手にして 作者: 島本理生 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2017/06/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 食べることは、生きること。…

島本理生『君が降る日』感想

島本理生さんの『君が降る日』を読みました。 読後の余韻がすごい話でした。最後の短編『野ばら』がものすごく刺さったからかもしれないけれど、他に収録されている二編もとても良かった。 詳しく書くとネタバレになってしまうけれど、とある主人公のそばに…

島本理生『夏の裁断』感想

島本理生さんの『夏の裁断』を読みました。 夏の裁断 (文春文庫) 作者: 島本理生 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/07/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 私はほぼ毎週図書館に通うのだけど、手にとってはなんか違うな、とまた本…

最果タヒ『もぐ∞』(もぐのむげんだいじょう)感想

最果タヒさんの『もぐ∞』(もぐのむげんだいじょう)を読みました(再読)。 もぐ∞(もぐのむげんだいじょう) 作者: 最果タヒ,error403 出版社/メーカー: 産業編集センター 発売日: 2017/10/13 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る …

島本理生『真綿荘の住人たち』感想

島本理生さんの『真綿荘の住人たち』を読みました。 真綿荘の住人たち (文春文庫) 作者: 島本理生 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2013/01/04 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 本を読むことで私は他者という存在をぴったり理解するこ…

坂木司『アンと青春』感想

坂木司さんの『アンと青春』を読みました。 アンと青春 (光文社文庫) 作者: 坂木司 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2018/10/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 『アンと青春』は、赤毛のアンの『アンの青春』を意識されたものなのだろ…

ジェーン・スー『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』感想

ジェーン・スーさんの『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』を読みました。