宮部みゆきさんの『ステップファザー・ステップ』を読みました。
講談社青い鳥文庫でも出版されているということで、想定読者は小学生から中学生ぐらいか。もちろん大人が読んでも楽しめるとは思いますが...。
ずーっと題名は知っていたものの読んでこなかった作品でした。
話の大筋、基本設定は読む前から知っていたので、一番気になっていたのは「泥棒と双子の偽親子関係がどうなるか」ということでした。なるほど。そこで着地するか。着地点然り、設定然り、1つ1つのエピソード然り、丁寧にむしろ執拗と言っていいくらい（誉め言葉。その「執拗さ」が宮部先生の小説の感動の源なのだから）書く宮部先生にしては非常に軽快。「マジかよ～～～～～」が平然と存在する、フィクションらしいフィクション。いいのです。それも小説の愉快なところなのだから。
ということで、とにかく軽くトントン読むことができました。
双子の兄弟、直と哲のコンビも良かったなぁ...。賢いと生きていけてしまうものだ。お互いが存在したからよかったけれど、これが双子じゃなかったら違う色合いの話になりそうだ。この利発的な双子じゃなければ、両親は家を出なかったのだろうか。兄と妹とか、姉と弟とか、そういう「きょうだい」ならそもそも物語は生まれなかっただろうか。なんてことをふと考えてしまいました。
明日のことは明日考えればいい。この「親子」がどこまで一緒に生きていけるのか、その間どれほどの思い出を作れるのか、気になります。
あ、あと、ナチュラルに「俺」は泥棒しているけれど理由はともあれ、ダメだぞおい!!!と読みながらツッコんでしまった(笑)まーーーかいけつゾロリとかもあるしな、大丈夫か。
宮部みゆきさんの『ステップファザー・ステップ』を読みました。
