面白かったなぁ。独特の世界観。夜通し語り部が語り続ける「煌夜祭」で語られるある世界に起こった出来事の数々。トーテンコフとナイティンゲイルという二人の語り部が交互に語る物語は、一見関わり合っていないように思えて実は関連しあっていることってのが読み進めていくとわかるのだけれど、伏線がきちんと回収されていく快感は読んでいて素晴らしいものがありました。
良いファンタジーというのは、たとえすべて語られなくとも信じるに足るだけの世界が提示されている必要があると思うのだけれど、多崎さんが描くファンタジーはその辺がちゃんとしている感じがする。独特にして圧倒的世界観。
魔物の人たちが生きやすい世界になっているといいなと思いました。