8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

坂口恭平『継続するコツ』感想

 坂口恭平『継続するコツ』を読みました。

継続するコツ

 

 継続することについての本。だけども、これはもやは人生観、哲学、幸福論とも呼べる一冊だと感じた。つまり、坂口さんにとって継続することは人生であるということ。

 この本を読みながら、やっぱり「自分がどういう状態において幸福を感じるか」そのことに対する深い眼差しって重要だよなあと思った。私は自分のそれをわかっているつもりだけども、可変的であり絶対的ではないと思っていて、他の人はどうなのだろう。わかってますか、自分が何をしていれば幸せなのかって。ちなみに私は、ぼーっと歩いているときと、自分が見聞きしたこと、体験したこと、考えていることを書いているときと、出かけているときが、今のところの幸せなのですけども。

 じゃあ、なるべくそのモードであることができるように、何ができるのか、人は戦略的である必要がある。私の場合は、例えば「書く」ことに関しては、そもそもインプットがないと書けるものもないので、インプット大事だなとか、疲れてたら当然書けないので疲れないように休まないとなとか、そういうことになる。

 とはいえ、私は人生、幸せであるべき、とは思っていない。限られて人生をどう生きるかというのは人それぞれで、その中で幸せな状態を長く維持することを是とする人もいれば、そうでない人もいる。何にせよ、どう生きるのかということについては、他者の考えを取り入れ刺激を受けながら、自分で考えていく他なく、本書はその参考になるかもしれないなと思った。筆者の考え方に対する相性の良し悪しはあるので、薦める際は人を選ぶけど。