8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

江國香織『ひとりでカラカサさしてゆく』感想

江國香織『ひとりでカラカサさしてゆく』を読みました。 『去年の雪』を思い出す、多人数視点で紡がれる物語。三人の老いた男女が死に向かうまでの数時間と、彼と彼と彼女が死んだ後の世界の話。恩田陸の『灰の劇場』を読んでいるとなお味わい深いと思います…

のもとしゅうへい『いっせいになにかがはじまる予感だけがする』

のもとしゅうへい『いっせいになにかがはじまる予感だけがする』を読みました。 青山ブックセンターの文芸エリアで積まれていたものを手に取り購入して、その決め手は筆者の経歴に記載されていた在住地でした。その町の名前を冠する駅から見える風景が私は好…

澤康臣『事実はどこにあるのか 民主主義を運営するためのニュースの見方』感想

澤康臣『事実はどこにあるのか 民主主義を運営するためのニュースの見方』を読みました。 筆者はジャーナリストだ。ジャーナリストがジャーナリズムについて書いた本だ。そう書いたはいいけれど、何か含みがあるわけではない。私はこの本を「ふむふむ、なる…