8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

アガサ・クリスティー『春にして君を離れ』感想

アガサ・クリスティーの『春にして君を離れ』を読みました。 正確にはアガサ・クリスティーとは別の名義で公開された作品らしいので「アガサ・クリスティーの」と言うのは憚られる気もしますが、とにかく読みました。 この本を読み終わって最初に感じたのは…

『こうしてあなたたちは時間戦争に負ける』感想

アマル・エル=モフタール、マックス・グラッドストーンの『こうしてあなたたちは時間戦争に負ける』を読みました。 いや~~~~~。面白かった。とても刺激的でした。 タイムスリップしあらゆる領域の出来事を自分たちの陣営にとって都合がいいように改変し…

恩田陸『光の帝国 常野物語』感想

恩田陸『光の帝国』を読みました。 おそらく今までの人生で一番著作を読んだ作家を挙げるならそれは恩田陸。今回は常野シリーズから『光の帝国』を読みました。先日『エンド・ゲーム』を読みましたね。この本に収録されている短編「オセロ・ゲーム」はその前…

鈴木大介・鈴木匡子『壊れた脳と生きる: 高次脳機能障害「名もなき苦しみ」の理解と支援』感想

鈴木大介・鈴木匡子『壊れた脳と生きる: 高次脳機能障害「名もなき苦しみ」の理解と支援』を読みました。 興味深い内容でした。医療従事者でもなければ、例えば脳梗塞や脳卒中の後遺症による(つまり筆者の鈴木大介氏のような発症例)高次脳機能障害を患う知…

エイモア・トールズ『モスクワの伯爵』感想

エイモア・トールズの『モスクワの伯爵』を読みました。 革命後、モスクワのメトロポール・ホテルに軟禁された伯爵の物語。ホテルを一歩出れば銃殺刑が待っており、残りの人生をホテルの屋根裏で過ごさなければならないという状況をいかに乗りこなすか、伯爵…