8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ライマン・フランク・ボウム『オズの魔法使い』感想

ライマン・フランク・ボウム『オズの魔法使い』を江國香織訳で読みました。 児童文学のジャンルだろうけど、面白く読めた。幼心に、北と南に善い魔女がいるならば、どうして東と西の魔女を倒さないのだろうと思っていたのだけれど、考えた結果、以下の二点か…

稲垣えみ子『寂しい生活』感想

稲垣えみ子『寂しい生活』を読みました。 電気は欲望を解放させるもの、というようなフレーズが印象的だった。私の考えでは、人間の欲望を今までは不自由さが抑えていたけれど、その歯止めが技術の進歩で一つ一つとクリアになっているという印象。じゃあ、不…

村上春樹『国境の南、太陽の西』感想

村上春樹『国境の南、太陽の西』を読みました。 この作品は『ねじまき鳥クロニクル』から切り離された物語だと、どこかで読んだ。その事前情報を踏まえて読むと、確かに「ここはあの部分だな」と思える箇所がいくつもあり、それは独特な感覚だったと思う。ま…

「「十二国記」30周年記念ガイドブック」感想

「「十二国記」30周年記念ガイドブック」を読みました。 十二国記シリーズ好きなら楽しめるガイドブック。いや、そもそもガイドブックを読むのは十二国記シリーズに親しんでいる人か。 読みながら「ガイドブックを読むというのは何なのだろうか」ということ…

岡尾美代子『センスのABC』感想

岡尾美代子『センスのABC』を読みました。 スタイリストである著者のセンスにまつわるエッセイ。ファッションに疎いので、見知らぬ単語に出会うたびに調べながら読みました。楽しいね。 幼い私にとって「センスがいい」というのはそれは恐ろしい言葉だったの…

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読みました。 読みやすかったと思う、それほど村上春樹の長編は読んでないけれど(スプートニクの恋人とねじまき鳥クロニクル)一番読みやすい作品では、とさえ思う。じゃあ物足りないかというとそう…