8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

江國香織『彼女たちの場合は』感想

江國香織さんの『彼女たちの場合は』を読みました。 面白かったな~。なんだろう、特別何かが起こるわけではないのだけれど、常に何かが起こっている小説だなと思いました。もちろん起こった出来事から驚くべき出来事をピックアップすることはできるのだけれ…

アガサ・クリスティー『終りなき世に生れつく』

アガサ・クリスティーの『終りなき世に生れつく』を読みました。 人が死ぬことはわかっている。が、なかなか死なない。その「なかなか死なない(≒ 事件が起きない)」がポイントだったのだなと気が付いたのは読み終わった後。この本を読んだことがない人が、…

宮部みゆき『悲嘆の門』感想

宮部みゆきの『悲嘆の門』を読みました。 再読。『英雄の書』と繋がっている世界観になります。友理子も登場します。 宮部先生の作品は、物語の背景にある社会をしっかりと書き込むところに一つ特徴があると思っていて、人間の感情をどろどろに煮詰めて出来…