8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

浅野いにお『漫画家入門』感想

浅野いにお『漫画家入門』を読みました。 面白かった。浅野さんの作品は『ソラニン』そしてデデデ(『デットデットデーモンズデデデデストラクション』)の途中まで読むという中途半端さであるが、NHKの「漫勉」で浅野いにお回を観てえらく印象に残っている…

ジェーン・スー『私がオバさんになったよ』感想

ジェーン・スー『私がオバさんになったよ』を読みました。 「私は決して最初の人類ではないのだから大丈夫だ」みたいな感覚がある。どれだけの人間が生まれ、どれだけの人間が死んだか。それらすべてに物語があり経験があり思索があった。であれば、私たちは…

鷲田清一、内田樹『大人のいない国』感想

鷲田清一、内田樹『大人のいない国』を読みました。 面白かった。「大人」という観点で、現代日本社会について考えてみたり、という本。この本で書かれていることは大体において「そうだよな」と首肯するところではあるが、細かい所を検証すれば「揚げ足取れ…

ダースレイダー『武器としてのヒップホップ』感想

ダースレイダー『武器としてのヒップホップ』を読みました。 実は再読。短い期間で二回読んだ。 まず装丁がめっちゃ好きです。特に表紙。所有欲を満たせる。私は普段、ブックカバーをかけることは滅多になく、外で本を読む時は「どや!」という感じで皆様に…

江國香織『東京タワー』(二回目)感想

江國香織の『東京タワー』を読みました。 再読。 dorian91.hateblo.jp 初めて読んだ時の自分の感想を読み直したら「おま、結構いいこと書いてるやん」となる。過去の私はもう他人だ。 私はこの小説を旅のお供に選んだ。理由としては、それが江國香織の作品で…

アリ・スミス『春』感想

アリ・スミス『春』を読みました。 アリ・スミスの話は読んでいてとても刺激的だ。よくわからないところがいい。わかりたいけれど、今の私はわからないのだろうという感覚。花が至る所に咲き乱れる山みたいな話を書く。私はその山をまだ登ることができない。…