8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

コナン・ドイル『まだらの紐 ドイル傑作集』感想

コナン・ドイルの『まだらの紐 ドイル傑作集』を読みました。 「まだらの紐」含むドイルの短編が収録されています。ホームズが主人公のものもありますが、ホームズが出てこない短編もあってそれが面白いと思いました。特にお気に入りなのは、最後の「ジェレ…

恩田陸『土曜日は灰色の馬』感想

恩田陸さんの『土曜日は灰色の馬』を読みました。 感想がひとつしかない。 「インプットがすげえ…」 ただそればかり。インプット量がすごい方なのだろうなと思います。またそれぞれのインプットに対する解釈も独自のもので、あの恩田作品はこれら数多の解釈…

アガサ・クリスティー『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』感想

アガサ・クリスティーの『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』を読みました。 ああ、文庫本の表紙がいいですね。めちゃめちゃいいです。 ということで読みました。ポアロもミス・マープルも登場しません。退役軍人のボビイとおてんば伯爵令嬢のフランキ…

大谷崇『生まれてきたことが苦しいあなたに 最強のペシミスト・シオランの思想』感想

大谷崇『生まれてきたことが苦しいあなたに 最強のペシミスト・シオランの思想』を読みました。 明確な自殺願望があったわけではなかった。私は一般的に恵まれていると言える状況だった。なのに生きづらいと思っている自分がいた。運動がそこそこできて成績…

恩田陸『黄昏の百合の骨』感想

恩田陸さんの『黄昏の百合の骨』を読みました。 中学校か、恩田陸作品に出会ったのは。以来ずっと著作を読んできた作家さんで、多分最初は『球形の季節』か『六番目の小夜子』、しかし通称「理瀬シリーズ」に名を連ねるこの本も中学生の時に読んでいるはず。…

町屋良平『ショパンゾンビ・コンテスタント』感想

町屋良平さんの『ショパンゾンビ・コンテスタント』を読みました。 町屋さんは初めましての作家さんです。 不思議な小説でした。この小説を読んで、主人公のように小説を書きたくなりました。深夜のファミレスはどうして魅力的に見えるのでしょう。不思議。 …

若菜晃子『街と山のあいだ』感想

若菜晃子さんの『街と山のあいだ』を読みました。 山をめぐる静かなエッセイ集です。淡々と綴られる山の出来事。そのエピソードの充実さに驚いてしまいました。 山を登ることというのはとても内省的な行為なのだなあと思いました。内省的、でありたい。どこ…

アガサ・クリスティー『ABC殺人事件』感想

アガサ・クリスティーの『ABC殺人事件』を読みました。 殺人というのはつくづく面倒な行いだと思う。 以前森博嗣のVシリーズの一作を読んでいたとき、面白いと思う台詞があった。 Vシリーズは没落した旧家の令嬢・瀬在丸紅子を主人公とするシリーズで、私は…