町屋良平さんの『ショパンゾンビ・コンテスタント』を読みました。
町屋さんは初めましての作家さんです。
不思議な小説でした。この小説を読んで、主人公のように小説を書きたくなりました。深夜のファミレスはどうして魅力的に見えるのでしょう。不思議。
面白いと思ったところは、ところどころ漢字の変換。敢えて平仮名にされているのか、それが町屋さんの文体なのか、判断がつかないところがありますが、言葉というのも単なる音だし、そもそも私たちはテキストで会話しているわけではなく、耳に飛び込んできた音から意味を紡ぎ出しコミュニケーションをしているのだから、なんというか、小説というのは不思議だなと思います。うまく言い表すことができないのですが、文字でもって心情や風景を表現しようとしている点が。
どこにも着地しない。人生の一地点から別の地点の流れを見させてもらった気がしていて、そういう雰囲気が好きだと感じました。町屋さんの他の著作読んでみようと思います。