8月2日の書庫

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コナン・ドイル『まだらの紐 ドイル傑作集』感想

 コナン・ドイルの『まだらの紐 ドイル傑作集』を読みました。

まだらの紐―ドイル傑作集1 (創元推理文庫)

 

 「まだらの紐」含むドイルの短編が収録されています。ホームズが主人公のものもありますが、ホームズが出てこない短編もあってそれが面白いと思いました。特にお気に入りなのは、最後の「ジェレミー伯父の家」でしょうか。あとは「競技場バザー」「ワトスンの推理法修業」もあんなに短いのに面白いの、すごい。

 昨年からクリスティーを読んでいますが、やっぱり比較することでそれぞれの特徴が出てくる感覚があって楽しいです。クリスティー以外のミステリも読まないと駄目ですね。クリスティーはとても人が濃いのだなあと思います。一方ドイルは文一つひとつの切れ味がすごいというか、クリスティーに感じる人情が抑えられている分、さっぱりとカラッと読むことができる印象。ただその印象はこれからも本を読んでいくことで変わっていくことでしょう、楽しみ!ドイルも今年はどんどん読んでいきたいところです。

 「まだらの紐」は、確かに「まだら」の「紐」なんですよね。博士に腹が立って仕方ないです!