恩田陸さんの『隅の風景』を読みました。
「まだ読んだことない恩田作品あるってよ」ということで、恩田さんの紀行エッセイを読みました。
こうして読んでいると、恩田さんというのはインプットの量がすさまじい人なんだなぁ…と驚くばかりです。また何度も言うように情景からパッと物語が浮かぶ人というイメージ。そして食と酒を愛する人。
今年の三月ぐらいに思い切って東北本線を北上する旅をしたのですが、そこで感じた「移動する時点で意味がある」ということを思い出しました。行くまでの過程で既にお腹いっぱいという気分になったな、と。つまらないわけがない。つまらないと思うのであれば、私の目が曇っているだけのことなのかなと思うことがあります。ただ街を、町を歩くだけではなくて、そこには何かしらの発見があると思うのです。そのこと、私は私以外の人の紀行文を読むことで忘れないようにしたいと思っています。
コロナ禍でなかなか旅をする気分にもなれないし、実際難しい状況が続きますが、ごく身近な部分でも、私たちは発見を得ることができるだろうと思いたいです。