恩田陸さんの『『恐怖の報酬』日記』を読みました。
恩田さんの紀行エッセイです。
恩田さんといえば私はことあるごとにその小説を「お喋り」と表現するのですが(そういうところがもちろん好きです)それは多分恩田さんが連想する人、想像力が豊かだからではないかと思います。まあ誰かのことを「この人はこういう人だ」と言い切るのは嫌なので、「かもしれない」ぐらいのニュアンスですが。それぐらい、道中実に様々なことを考えアイデアが通り過ぎていく。そしてその連想を支えているのはインプットの量なのではないでしょうか。たいへんな読書量、私は本文中に登場する音楽やら映画やら本やら、全然わかりませんでした。ううむ、インプット本当に大事だ。
そして大の飛行機嫌い!私はそこまで嫌いではないと思うのですが(あまり乗る機会もないので推定です)でも本当に怖いものに乗らなければいけない時のストレスは、当事者には切実なようで他者にはつらさがいまいち差し迫ってこない、ってのがもどかしいなです(私は恐怖はわからなかったので)。
そして旅のはじまりからおわりまで書ききっておられたのが好きだなと思いました。こう、旅が終わるときの物悲しさと安堵って風情があると思うのにどうしてもおざなりになるというか、メインの旅は終わっているからどうでもよくなりがちかなと思って。
次どこか出かける時には旅のお供に持っていこうかなと思います。(古本屋で手に入れたのです。やったぜ)