8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

ただただ読むのが楽しい/恩田陸『蜜蜂と遠雷』感想

 恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』を再読しました(何回目だ?三回目?)

蜜蜂と遠雷

 

 ただただ楽しいとしか言えない。

 この物語から「人間こうあるべきだよね」とかそういう教訓を得ることは無意味で、もはや「感動した」という言葉も意味がない気がする。ただただ活字を、言葉を目で追うのが楽しい。本を読むのが楽しい、という気持ちにさせられます。

 それはもう展開も結末も知っている「驚きが擦れた状態」で読んでいるからかもしれない。だからこの物語を初めて読もうとする人、何も知らないまっさらな状態でこの本を手に取り、初めのページをめくろうとする人が羨ましい。羨ましいです。