8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

「好き」の入り口はそれぞれ/マキヒロチ『スケッチー ②』感想

マキヒロチさんの『スケッチー ②』を読みました。

スケッチー(2) (ヤングマガジンコミックス)

 

一巻に引き続き二巻目も読んでいます。あまり漫画は読まないけれど、これからは少しずつ読んでいきたいなと思っているところです。

今回印象的だったのは「好きの入り口」と「男女差」のところ。

 

好きの入り口 

私はK-POPアイドルが好きですけれど、例えばあるアイドルグループがいたとして、そこへの入り口って本当に人それぞれなんだなってことを実は日々感じています。故にとても面白いです。そして同じグループを好きなはずなのに、好きな人たちの思いはぴったりと重ならないところも。

二巻を読みながらそのことを考えていました。一巻でアコさんとしほちゃんと竹花さんはスケートと出会うけれど、その入り口ってそれぞれ「スケーターのかっこいい姿を身近で見た」「可愛くてかっこいい女の子たちが生き生きとスケートボードで滑っている」「たまたま見た映画に感動して」ともうバランバラン。それがリアルだと思うし、その出発点って多分ものすごく大事なんだろうなぁ…自分が何か始めることがあったとして意識的に記録しておこーーーーと思いました。いつのまにか忘れてしまうものだろうし。

出発点が違うのは、彼女たちが彼女たちの人生を歩んできたからであって、つまりは「彼女たちである」ってことだと思うのですが、この「~~である」ってのをこの漫画はスケートを通して丁寧に描いている。自分の見渡す感じ、そんな作品はあんまりないかも…というかあるのかもしれないけど、そもそも意識して読んだこと見たことがなかったことに気づきました。

多分これからどんどん三人のスケート道は分化していくはずなので、今はそれが楽しみです。

 

男女差

男女差ってのはあくまで身体的な部分のことなのですが。やっぱり男と女では体の使い方、筋肉の付き方、その他細かいところが違うわけで、ボードで飛ぶ高さに違いがでてきてしまう。そういう「どうしても超えられない壁」があるとして、それでも超えようとチャレンジする道もある(より高く飛べるよう鍛錬する)けど、壁にぶつかるのではなく迂回するようなイメージ、魅せ方を変える、むしろ女だからこそできる魅せ方をする、という展開が好きだなと思いました。この迂回の仕方?が。

 

そういえば

そういえば、私は本に関しては圧倒的紙媒体派なのですが、この度電子書籍デビューしました。ぱふぱふAmazonでぽちっとクリックしてインストールしたKindleアプリで読んでいます。これからも文芸本などについては紙で読もうと思っていますが、漫画に関してはむしろ電子書籍メインで読むかもしれないです。

理由は色々あって、特に感動したのは紙コミックの場合、ページが綴じられている関係でパッと見開いたときの中央部分が読みづらいこととかあったんですけど、それがデジタルだとタブレットの画面にパッと一面で表示してくれるので絵が平ら!!!これは大きい。拡大縮小も簡単だし(といってもそんなに拡大して絵の細部まで見ることはないけど)紙の醍醐味である残りページの感覚も、漫画はさほど気にしないので、電子書籍の方がいいんじゃないか…巻数が増えた場合置くスペースに悩むなんてこともあるわけだから。

やっぱり「モノ」としてとっておきたい、って気持ちはあるんですけど、めちゃめちゃあるのですが、良いところもあるなぁと思った出来事でした。注文して待つ必要も、実店舗に行く必要もないってのもいいですし(本屋に行くのは好きですが)。

 

ということで、これからはパパっと手に入れられそうなので、続巻を気軽に待ちたいと思います。(実は『いつかティファニーで~』も読みたいと思ってます。)