ティーアガルテンというのはドイツ語で「(小型の)動物園」らしい。とはいえ、動物園のことに関する本ではなく、本文中の言葉を借りるなら「わが迷宮のいくつもの入口の部分について」の本である。
エッセイというのはいい。ブログというのもいい。書き手の一切を知らなくても読んだ後にはほんの少しだけ書き手に近づけたような気になれるから(それは錯覚かもしれないけれど)。あとは、自分とは異なる人間の半生を垣間見ることができるのもいい。それは私の本を読むモチベーションのひとつだろう。自分以外の人間のことが知りたい。