8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

村上春樹『村上T 僕の愛したTシャツたち』感想

 村上春樹『村上T 僕の愛したTシャツたち』を読みました。

村上T 僕の愛したTシャツたち (Popeye books)

 

 スクエアな本の作りが好きです。

 村上春樹の小説はあまり読んだことがないのだけれど(短編1冊だけ読んだかもしれない)エッセイは比較的読む。内省的なところと、そこに対する自己ツッコミの加減が読んでて割と好意的に思えるから、というのが今のところ分析している理由だ。そりゃあ「はあ? ちょっと違くないですか」みたいなのは、ある。村上春樹に限らずあらゆる作家に対してある。本を読むということは「はあ? ちょっと違くないですか」をぐっと堪えてページをめくり続けることだと思っていて、それは本を読むことで学んだ教えのようなもので、つまり「○○が好き」ということは、すなわち「○○を全面的に肯定しています」とイコールではないことを申し開きしないといけないのか? と時々ブチ切れたい夜があったり、なかったりする。

 村上春樹のエッセイ読みますよ、と言うとする。じゃあ、小説も好きなんですね、と思われるかもしれない。実際は小説は好き嫌いとは別で読んだことがないのだ。そういうことである。

 村上Tとは関係ないことばかり書いてしまった。Tシャツ、私も好き。Tシャツとジーンズと冬はそこにパーカーを着込んで、というのが一応理想のスタイルなのだけれど、なかなか実現できていないのが現状である。Tシャツもたくさん持っているわけではないし…。だから読んでいて「負けたー」と思いました。Tシャツ愛について。いいえ、別に愛というものは競うものではないですが、それでも「負けたー」と思ってしまいました。あと、村上春樹は収集家であるという点は見逃せないポイントのように思います。コレクターなんです。