8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

2020-01-01から1年間の記事一覧

マーセル・セロー『極北』感想

マーセル・セローさんの『極北』を読みました。 極北 (中公文庫) 作者:マーセル・セロー 発売日: 2020/01/21 メディア: 文庫 Twitterのタイムラインで見つけてからずっと読みたかった作品でした。ようやく読むことができました。いや~良かった。昨今の世界…

多崎礼『煌夜祭』感想

多崎礼さんの『煌夜祭』を読みました。 煌夜祭 (中公文庫) 作者:多崎 礼 発売日: 2013/05/23 メディア: 文庫 面白かったなぁ。独特の世界観。夜通し語り部が語り続ける「煌夜祭」で語られるある世界に起こった出来事の数々。トーテンコフとナイティンゲイル…

多崎礼『叡智の図書館と十の謎』感想

多崎礼さんの『叡智の図書館と十の謎』を読みました。 叡智の図書館と十の謎 (中公文庫) 作者:多崎 礼 発売日: 2019/02/22 メディア: 文庫 んーーーー。不思議です。この方の本は初めて読むのですが、不思議です。世界がきちっと存在しているけれどそれが語…

恩田陸『酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記』感想

恩田陸さんの『『恐怖の報酬』日記』を読みました。 酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記 作者:恩田 陸 発売日: 2005/04/23 メディア: 単行本 恩田さんの紀行エッセイです。 恩田さんといえば私はことあるごとにその小説を「お喋り」と表現するのですが(そうい…

芥川龍之介『蜘蛛の糸・杜子春』感想

芥川龍之介の『蜘蛛の糸・杜子春』を読みました。 蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫) 作者:芥川 龍之介 発売日: 1968/11/19 メディア: 文庫 世の中に流布されている本の感想を読むのは、本の感想を読む楽しさをより増してくれると思う。たくさんの人が読みたくさ…

恩田陸『夏の名残りの薔薇』感想

恩田陸さんの『夏の名残の薔薇』を読みました。 夏の名残りの薔薇 (文春文庫) 作者:恩田 陸 発売日: 2008/03/07 メディア: 文庫 ログによれば5年ぐらい前に読んでいたはずなのですが、案の定内容を忘れている始末。しかし読みながらも「このやりとりどこかで…

阿部智里『烏百花 蛍の章 八咫烏外伝』感想

阿部智里さんの『烏百花 蛍の章 八咫烏外伝』を読みました。 烏百花 蛍の章 八咫烏外伝 作者:阿部 智里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/05/10 メディア: 単行本 読みたかった本がようやく!八咫烏シリーズのスピンオフ的な短編集です。どの話も胸に…

江國香織『赤い長靴』感想

江國香織さんの『赤い長靴』を読みました。 赤い長靴 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/01/15 メディア: 単行本 一体何が。耐えられない! と思ったのでした。読みながら私の頭の中には「何が!耐えられない!」という言葉がぐるぐる…

恩田陸『不連続の世界』感想

恩田陸さんの『不連続の世界』を読みました。 不連続の世界 (幻冬舎文庫) 作者:恩田 陸 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/10/12 メディア: 文庫 塚崎多聞さんが主人公の中編が集まった話。『月の裏側』は未読でして、この本を読み終わるとすぐに読み始…

江國香織『スイートリトルライズ』感想

江國香織さんの『スイートリトルライズ』を読みました。 スイートリトルライズ (幻冬舎文庫) 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2006/08/01 メディア: 文庫 文庫本のリンクを貼ってますが、この本は圧倒的単行本のカバーが可愛い。もう買う(…

宮部みゆき『この世の春』感想

宮部みゆきさんの『この世の春』を読みました。 この世の春(中) (新潮文庫) 作者:宮部 みゆき 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/11/28 メディア: 文庫 この世の春(上) (新潮文庫) 作者:宮部 みゆき 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/11/28 メディ…

吉田篤弘『金曜日の本』感想

吉田篤弘さんの『金曜日の本』を読みました。 金曜日の本 (単行本) 作者:吉田 篤弘 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/11/18 メディア: 単行本 吉田さんのエッセイ2冊目! 吉田さん自ら装丁も手掛けていると思うのですが、それも素晴らしいです。…

恩田陸『祝祭と予感』感想(再読)

恩田陸さんの『祝祭と予感』を再読しました。 祝祭と予感 作者:恩田 陸 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2019/10/04 メディア: 単行本 やっぱり装丁が好きだ。今作は『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ的な作品で『蜜蜂と遠雷』の前と後を描いている作品。2段構成…

彩瀬まる『神様のケーキを頬張るまで』感想

彩瀬まるさんの『神様のケーキを頬張るまで』を読みました。 神様のケーキを頬ばるまで (光文社文庫) 作者:彩瀬 まる 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2016/10/12 メディア: 文庫 人と人の視線が交わったり、すれ違ったり。その人が考える自己像と他人が見…

吉田篤弘『神様のいる街』感想

吉田篤弘さんの『神様のいる街』を読みました。 神様のいる街 作者:吉田 篤弘 出版社/メーカー: 夏葉社 発売日: 2018/05/01 メディア: 単行本 仮に私が自分の本を作るなら、これぐらいのサイズでこんなデザインがいい、だって厚すぎもせず薄すぎることもない…

江國香織『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』感想

江國香織さんの『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』を読みました。 薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (集英社文庫) 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2003/06/20 メディア: 文庫 「それ間違っているよ」と言うことは容易い。でも、それはあまり意味が…

小川洋子『博士の愛した数式』感想

小川洋子さんの『博士の愛した数式』を読みました。 博士の愛した数式 (新潮文庫) 作者:小川 洋子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/11/26 メディア: 文庫 小川さんの小説をこれまでたくさん読んできたわけではないけれど、まったく読んでないわけでも…

村上春樹『カンガルー日和』感想

村上春樹さんの『カンガルー日和』を読みました。 カンガルー日和 (講談社文庫) 作者:村上 春樹 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1986/10/15 メディア: 文庫 長いので割愛しますが「100パーセントの女の子」の話をもう一度読みたくて買ったような気がします…

江國香織『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』感想

江國香織さんの『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』を読みました。 泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫) 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2005/02/18 メディア: 文庫 立て続けに江國香織作品。いつも同時並行で色々な…

江國香織『なかなか暮れない夏の夕暮れ』感想

江國香織さんの『なかなか暮れない夏の夕暮れ』を読みました。 なかなか暮れない夏の夕暮れ 作者:江國香織 出版社/メーカー: 角川春樹事務所 発売日: 2017/02/10 メディア: 単行本 確かになかなか暮れない、というかなかなか終わらない。この小説、とても面…