8月2日の書庫

本の感想を書くブログです。

あ行の作家

小野不由美『白銀の墟 玄の月(一)』感想

小野不由美先生の『白銀の墟 玄の月(一)』を再読しました。 今から何年前でしょう、7,8年前になるのでしょうか、十二国記シリーズの存在を知ったのは。そこから少しずつ読み始めて読み返し、リアルタイムで新刊を手に取れるのはなんと初めて!!!嬉しい!…

恩田陸『まひるの月を追いかけて』感想

恩田陸さんの『まひるの月を追いかけて』を読みました。 まひるの月を追いかけて (文春文庫) 作者:恩田 陸 発売日: 2007/05/10 メディア: 文庫 『夜のピクニック』『黒と茶の幻想』『三月は深き紅の淵を』のような旅もの。奈良ときましたか。この小説を読ん…

小野不由美『華胥の幽夢』感想

小野不由美先生の『華胥の幽夢』を読みました。 華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫) 作者:小野 不由美 発売日: 2013/12/24 メディア: 文庫 読み直しです。やっぱりいいもんだ…。短編集なのにどれも読みごたえ抜群であり、本編の世界への入り口…

江國香織『思いわずらうことなく愉しく生きよ』感想

江國香織さんの『思いわずらうことなく愉しく生きよ』を読みました。 思いわずらうことなく愉しく生きよ (光文社文庫) 作者:江國 香織 発売日: 2007/06/01 メディア: 文庫 あっという間に読んでしまいました。タイトル「思いわずらうことなく愉しく生きよ」…

恩田陸『酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記』感想

恩田陸さんの『『恐怖の報酬』日記』を読みました。 酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記 作者:恩田 陸 発売日: 2005/04/23 メディア: 単行本 恩田さんの紀行エッセイです。 恩田さんといえば私はことあるごとにその小説を「お喋り」と表現するのですが(そうい…

芥川龍之介『蜘蛛の糸・杜子春』感想

芥川龍之介の『蜘蛛の糸・杜子春』を読みました。 蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫) 作者:芥川 龍之介 発売日: 1968/11/19 メディア: 文庫 世の中に流布されている本の感想を読むのは、本の感想を読む楽しさをより増してくれると思う。たくさんの人が読みたくさ…

恩田陸『夏の名残りの薔薇』感想

恩田陸さんの『夏の名残の薔薇』を読みました。 夏の名残りの薔薇 (文春文庫) 作者:恩田 陸 発売日: 2008/03/07 メディア: 文庫 ログによれば5年ぐらい前に読んでいたはずなのですが、案の定内容を忘れている始末。しかし読みながらも「このやりとりどこかで…

阿部智里『烏百花 蛍の章 八咫烏外伝』感想

阿部智里さんの『烏百花 蛍の章 八咫烏外伝』を読みました。 烏百花 蛍の章 八咫烏外伝 作者:阿部 智里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/05/10 メディア: 単行本 読みたかった本がようやく!八咫烏シリーズのスピンオフ的な短編集です。どの話も胸に…

江國香織『赤い長靴』感想

江國香織さんの『赤い長靴』を読みました。 赤い長靴 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/01/15 メディア: 単行本 一体何が。耐えられない! と思ったのでした。読みながら私の頭の中には「何が!耐えられない!」という言葉がぐるぐる…

恩田陸『不連続の世界』感想

恩田陸さんの『不連続の世界』を読みました。 不連続の世界 (幻冬舎文庫) 作者:恩田 陸 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/10/12 メディア: 文庫 塚崎多聞さんが主人公の中編が集まった話。『月の裏側』は未読でして、この本を読み終わるとすぐに読み始…

江國香織『スイートリトルライズ』感想

江國香織さんの『スイートリトルライズ』を読みました。 スイートリトルライズ (幻冬舎文庫) 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2006/08/01 メディア: 文庫 文庫本のリンクを貼ってますが、この本は圧倒的単行本のカバーが可愛い。もう買う(…

恩田陸『祝祭と予感』感想(再読)

恩田陸さんの『祝祭と予感』を再読しました。 祝祭と予感 作者:恩田 陸 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2019/10/04 メディア: 単行本 やっぱり装丁が好きだ。今作は『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ的な作品で『蜜蜂と遠雷』の前と後を描いている作品。2段構成…

彩瀬まる『神様のケーキを頬張るまで』感想

彩瀬まるさんの『神様のケーキを頬張るまで』を読みました。 神様のケーキを頬ばるまで (光文社文庫) 作者:彩瀬 まる 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2016/10/12 メディア: 文庫 人と人の視線が交わったり、すれ違ったり。その人が考える自己像と他人が見…

江國香織『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』感想

江國香織さんの『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』を読みました。 薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (集英社文庫) 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2003/06/20 メディア: 文庫 「それ間違っているよ」と言うことは容易い。でも、それはあまり意味が…

小川洋子『博士の愛した数式』感想

小川洋子さんの『博士の愛した数式』を読みました。 博士の愛した数式 (新潮文庫) 作者:小川 洋子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/11/26 メディア: 文庫 小川さんの小説をこれまでたくさん読んできたわけではないけれど、まったく読んでないわけでも…

江國香織『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』感想

江國香織さんの『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』を読みました。 泳ぐのに、安全でも適切でもありません (集英社文庫) 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2005/02/18 メディア: 文庫 立て続けに江國香織作品。いつも同時並行で色々な…

江國香織『なかなか暮れない夏の夕暮れ』感想

江國香織さんの『なかなか暮れない夏の夕暮れ』を読みました。 なかなか暮れない夏の夕暮れ 作者:江國香織 出版社/メーカー: 角川春樹事務所 発売日: 2017/02/10 メディア: 単行本 確かになかなか暮れない、というかなかなか終わらない。この小説、とても面…

恩田陸『象と耳鳴り』感想

恩田陸さんの『象と耳鳴り』を読みました(再読)。 象と耳鳴り―推理小説 (祥伝社文庫) 作者:恩田 陸 出版社/メーカー: 祥伝社 発売日: 2003/02/01 メディア: 文庫 好きである。書体も好きだし中身も好きだ。一回目この本を読んだ時はとある電車に乗っていた…

江國香織『金米糖の降るところ』感想

江國香織さんの『金米糖の降るところ』を読みました。 金米糖の降るところ (小学館文庫) 作者:江國 香織 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2013/10/08 メディア: 文庫 これはなかなか人を選ぶというか、反発をくらいそうな内容だな…と思いながら面白く読みま…

角田光代他『チーズと塩と豆と』感想

角田光代さん、井上荒野さん、森絵都さん、江國香織さんの短編『チーズと塩と豆と』を読みました。 チーズと塩と豆と (集英社文庫) 作者: 角田光代,井上荒野,森絵都,江國香織 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2013/10/18 メディア: 文庫 この商品を含むブロ…

恩田陸『猫と針』感想

恩田陸さんの『猫と針』を読みました。 演劇集団『キャラメルボックス』で上演した戯曲。えええい。あと10年私が先に生まれていたら多分見に行っただろうなぁ…惜しいことをした。 本編も面白いのだけれど(相変わらずの恩田節)そのあとの日記がさらに面白か…

江國香織『やわらかなレタス』感想

江國香織さんの『やわらかなレタス』を読みました。 江國さんのエッセイが好きだ。日常は言葉にできる、なんてことを読み終わった後のぼんやりとした頭で考えていた。 気を抜けば日常=退屈でありふれたもの、と捉えることはできて、しかしその日常というの…

彩瀬まる『朝が来るまでそばにいる』感想

彩瀬まるさんの『朝が来るまでそばにいる』を読みました。 不覚にも、最後の「かいぶつの名前」を読みながら泣いてしまった。 どの話もそこはかとなく「死」が漂っていて、そうだな、ちょっと不思議。彩瀬さんこんな小説も書くのか。今まで読んできた感じを…

江國香織『抱擁、あるいはライスには塩を』感想

江國香織さんの『抱擁、あるいはライスには塩を』を読みました。 抱擁、あるいはライスには塩を 上 (集英社文庫) 作者: 江國香織 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2014/01/17 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (8件) を見る 抱擁、あるいはライスには塩…

恩田陸『EPITAPH東京』感想

恩田陸さんの『EPITAPH東京』を読みました。 EPITAPH東京 (朝日文庫) 作者: 恩田陸 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2018/04/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 「あーなんか読んだことがある気がする」「でもあんまり覚えてない…

小川洋子『不時着する流星たち』感想

小川洋子さんの『不時着する流星たち』を読みました。 不時着する流星たち (角川文庫) 作者: 小川洋子 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2019/06/14 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る どことなく不穏。ぎこちなく、色んな人の「ズレ」がそこにあ…

恩田陸『祝祭と予感』感想

恩田陸さんの『祝祭と予感』を読みました。 祝祭と予感 作者: 恩田陸 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2019/10/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る どこかで情報をゲットしてその場で「買う~~~~~~~~」と決めていた本。買いました。思…

彩瀬まる『不在』感想

彩瀬まるさんの『不在』を読みました。 不在 作者: 彩瀬まる 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/06/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る すごい話だった。妃美子と初めて会う場面、門扉を開けようとする妃美子とのやりとりに痺れた…

彩瀬まる『眠れない夜は体を脱いで』感想

彩瀬まるさんの『眠れない夜は体を脱いで』を読みました。 眠れない夜は体を脱いで (文芸書) 作者: 彩瀬まる 出版社/メーカー: 徳間書店 発売日: 2017/02/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 短編集。『桜の下で待っている』のような、…

恩田陸『球形の季節』感想

恩田陸さんの『球形の季節』を読みました。 球形の季節(新潮文庫) 作者: 恩田陸 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/05/22 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 読書歴の中でも比較的初期の頃に読んだ一冊を再読しました。 面白かった…。漠…